ネット記事やWeb小説で「欠った」という表記を見かけて、「これ、なんて読むの?」「新しい言葉?」と疑問に思ったことはありませんか。 「かった」なのか、「けつった」なのか。辞書で調べても出てこなくて困惑している方も多いはずです。
結論から言うと、「欠る(けつる)」という動詞は、標準的な国語辞典には載っていません。 Web上で見かける「欠った」という表記は、以下の2つのどちらかである可能性が非常に高いです。
1. 「欠けた(かけた)」の単純な変換ミス・誤植(大半がこれに該当)
2. 「欠点を取る」という意味の若者言葉「けつる」(テストの話などの場合)
この記事では、なぜ辞書にない「欠った」という表記が生まれてしまうのか、その原因と正しい読み解き方を、最新の調査に基づいて解説します。
「欠る(けつる)」は辞書に載っていない俗語
まず大前提として、「欠る」という漢字に送り仮名の「る」をつけた動詞は、公的な文書や標準的な国語辞典には存在しません。 もし「欠る」という言葉を見かけた場合、それは正式な日本語ではなく、以下のスラング(俗語)である可能性が高いです。
若者言葉としての「けつる」
一部の学生や若者の間で使われる言葉に、「欠る(けつる)」というスラングが存在します。 これは「テストで欠点(赤点)を取る」を短縮して動詞化したものです。
- 「今回のテスト、マジで欠った(けつった)わー」
- 「数学で欠る(けつる)かもしれない」
- 「英語欠ったら(けつったら)、夏休み補習確定じゃん」
- 「ギリギリ欠らずに(けつらずに)済んだ」
このように使われますが、あくまで話し言葉やSNS上の軽いやり取りで使われる俗語であり、正しい日本語ではありません。
Web小説や記事にある「欠った」の正体
では、小説などで「茶碗が欠った」「月が欠った」と書かれている場合はどうでしょうか。 この文脈で「欠点を取った」という意味になるはずがありません。 この場合の正体は、ほぼ間違いなく「誤植」です。
「欠けた(かけた)」の変換ミス
最も多い原因は、パソコンやスマホでの入力ミスです。
- パターンA:送り仮名の選択ミス
「かけた」と入力して変換する際、本来なら「欠けた」とすべきところを、誤って「欠」という漢字単体で確定してしまい、後から「た」を手入力したケース。 - パターンB:誤った読みの思い込み
「欠損(けっそん)」などの熟語に引っ張られて、「欠る」を「けつる」と読む正式な動詞だと勘違いし、誤って使ってしまっているケース。
文脈が「物が壊れる」「不足する」という意味であれば、「欠けた(かけた)」と脳内で修正して読むのが正解です。
その他の可能性:方言や独自の表現
ごく稀なケースですが、地方の方言や作者独自の表現として使われている可能性もあります。
もし、登場人物が強い訛り(なまり)で話しているシーンや、作者が意図的に独特な言葉遣いをしている小説などであれば、その地域や文脈特有の読み方である可能性も考えられます。 ただ、これも一般的な用法ではないため、前後の文脈から判断する必要があります。
「欠ける」「欠く」「欠る(俗語)」の比較表
紛らわしい「欠」のつく言葉を整理しました。 「欠る」だけが異質な存在であることが分かります。
| 表記 | 読み方 | 分類 | 意味 | 過去形 |
|---|---|---|---|---|
| 欠ける | かける | 標準語 | 一部分が壊れる、不足する | 欠けた(かけた) |
| 欠く | かく | 標準語 | 必要なものを欠如する | 欠いた(かいた) |
| 欠る | けつる | 俗語・スラング | テストで欠点を取る | 欠った(けつった) |
※「欠る」は辞書には載っていないため、公的な文章では使用しません。
まとめ:基本は「誤植」か「スラング」
「欠った」という表記に出会ったときの判断基準はシンプルです。
1. 「皿が〜」「月が〜」などの場合
→ ほとんどの場合、「欠けた(かけた)」の誤植です。「かけた」と読みましょう。
2. 「テストで〜」「単位を〜」などの場合
→ 若者言葉の「欠った(けつった=欠点を取った)」です。
「欠る」という言葉は、古語でも標準語でもありません。 Web上の文章で見かけた際は、前後の文脈から書き手の意図(書き損じなのか、スラングなのか)を汲み取ってみてください。









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